秘密交渉TPPは嘘と脅迫が全てを支配する

【OCNアマがえるブログ20130901記事を転載します(文責・日吉圭)】

2013年7月23日の京都新聞によると、【コタキナバル共同】環太平洋連携協定(TPP)交渉は秘密性が極めて高い。

協定が発効して以降、4年間は交渉の過程や内容を記した文書を外部に公表しないルールがあり、日本も順守を求められる。

安倍晋三首相は国民への丁寧な情報提供を約束しているが、期待に十分に応えるのは難しそうだ。

TPP交渉で事務局の役割を担うニュージーランドは2011年11月に「生産的で率直な話し合いをするため、交渉の関係文書は機密扱いとすることで合意した」と発表。

文書の取り扱い方法を細かく記したルール案をホームページに載せた。

それによると、交渉がまとまらず協定が発効しなかった場合でも、最後の交渉会合から4年間は関係する文書を非公表にしなければならない。



さて、アメリカが安倍政権にその手の内(関税撤廃に応じる品目の全リスト)を見せてわずか3週間後に大筋合意の声明を出させるのは、まず2国間の懸案項目について詳細な議論をなさぬまま、「途中で席を蹴らない」言質を取るためである。

その上で「あわよくば焦った日本から予想外の譲歩を得られないか」との期待があるからである。


そして、その大筋合意の柱として、投資を阻まれた外国企業に国家を提訴する道を開くISDS条項が入ることは間違いない。


また、大筋合意の内容として予想されるのは、交渉のテーブルに上ったすべての品目について将来は関税をなくするという承認であり、この条件さえ飲ませてしまえばアメリカは、日本を軍事的に占領したのと同じ効果をあげたと判断するに違いない。


というのは、TPP加盟国は交渉のテーブルに上った全品目について、無期限の関税撤廃は認められず、一定期間の関税障壁の設定を許されるだけとなる。


そして、その一定期間が過ぎれば加盟国は、関税障壁の設定期間を延長しようとする項目につき、外国企業のISDS条項に基づく提訴を受け入れなければならなくなる。


すると、各加盟国は「関税を設定した上でかつ複数の外国企業に賠償金を支払う」か、「国内に損失補償を施した上で無関税を受け入れる」かの選択を迫られることになり、各加盟国の司法権にこっそりとイルミー構成員を忍ばせることでそれを事実上簒奪しているアメリカは、どちらにしても所定の金額を得られるので鷹揚に構えればよいことになる。


もちろん、日本とすれば、関税設定品目につき将来的にISDS条項を振りかざされるのであれば、現時点で交渉の席を立てばよいのだが、そうはさせないためにまずうやむやのままに合意させるのである。


つまり、アメリカは、TPPが秘密交渉である利点を最大に使って、日米間で大筋合意の内容につき大きな齟齬が生じることを織り込み済みにしているに違いない。


記事が伝えるように、各国は協定が発効して以降、4年間は交渉過程を明らかにできないのであり、アメリカのイルミー幹部は、その間に先の民主党のようなイルミー政権を日本で誕生させる自信があるのだろう。


すなわち、成立が予想される日本の次期イルミー政権は、現安倍政権がアメリカと成した交渉過程を記す文書をすべて改竄した上で、それでも真相を暴露しようとする政治家・官僚を、まもなく成立が予想される秘密保護法によって沈黙させるつもりだろう。


ああ、何ということか。再三強調してきたことだが、いやしくも民主主義国家であるならば、秘密交渉などに関わってはならなかったのである。


光なき闇においては、嘘と脅迫がすべてを支配する定めなのだ。


そこで安倍政権は、大筋合意の内容を細部に至るまで国民に公開できるかどうかが、悪魔のごときアメリカに将来日本国が翻弄されないための分水嶺となる。


もちろん、大筋合意の内容を現政権がどう理解しているかも、国民に対し明確に示さねばならない。


むろんアメリカは秘密協定であることを盾にとって、そうはさせじとあらゆる妨害・脅迫を行ってくるだろうが、それに怯んで怖気づくか、国民の知る権利が全てに優先するとして公表するかどうかは、日本が本物の民主主義国家に成熟しているかどうかを試す格好の試金石となるだろう。<1886>

この記事へのトラックバック