TPPはワンワールドに向けた国家統合の実験である

【OCNブログ人アマがえるブログ20111031記事を転載します(文責・日吉圭)】

環太平洋連携協定(TPP)はニュージーランド、チリ、ブルネイ、シンガポールの4ヵ国で発足したものだが、戦略的と言われるこの経済連携が成立した背景には、近年急速に拡大する中国経済の影響力が自国に及ぶことを恐れたという事情がある。


そこで石油・鉱物資源、工業品、農業品の輸出入に関してこの4国が連携することによって、相互に需要を補って市民生活の安定を確保した上で、さらに有利な貿易チャンスを模索出来る余地を創造しようとしたのだ。


しかしそこにアメリカが、この経済提携を畏怖する国々を伴って乗り込んできた。


石油・鉱物資源に関してオーストラリアとペルーはチリとブルネイのライバル国であり、小国同士が安定した経済圏を形成することを懸念する故に、独走を牽制する意味で乗り込んできたのであろう。


今世界9ヶ国でTPPが提携に向けて協議されているので、この日本も「バスに乗り遅れるな」と言う人がいるが、TPP発足当初の4ヵ国民はアメリカの参加を歓迎している訳がなく、むしろ不愉快極まりない思いでいることを忘れてはならない。


アメリカの経済力は9ヶ国の中で断トツであり、このような大国を包括的経済提携に加えてしまうと、他の諸国は提携の大枠に縛られてしまい、個別にその時々の事情に合わせて関税を設けたりする国家的微調整が出来なくなる。


つまり協定参加が不平等条約締結に等しい意味合いを有する点において、日本に限らず小国は皆同じ不安を抱えているのである。


そこで今協定に無理矢理参加させられそうな日本国は、これら経済規模の小さい国々が抱える不満と連携することによって、アメリカ資本主義の専横に抵抗すべきである。


ところがここでTPPの拡大交渉会合の秘密性が障害となる。

ニュージーランドを例に取っても、その国民は会合で何が議論されているのか全く知らされていない。


日本同様、NZ医学界は自国の保険制度の破綻可能性に心を痛めているし、NZ各界の著名人たちも様々な懸念を述べているが、如何せん回を重ねても会合が秘密主義なので、蓋を開けるまで何も分からない状態である。


アメリカ側からすれば、まずその影響力を駆使してTPPに乗り込むことによって、4ヵ国が当初目指した経済的利点を潰すことが出来、それに日本を組み入れられれば、実質的に日本を属邦化出来るので一石二鳥となる。


つまり彼らは何が何でもこの協定を成立させようとしている訳ではなく、もしこの日本国を参加させることが出来なければ、TPPは発足4ヵ国の提携解消によって手打ちとなる可能性がある。


そこでこれは日本を狙い撃ちにしたアメリカの戦略とも言えるもので、日本にとっては例え興味本位でも絶対に足を踏み入れてはいけないヤクザが経営するキャッチバーと同じである。


しかし、本来このような国家統合の色彩のある包括的経済提携が、大国を交えて協議されるはずもなかった。


ニュージーランドの例を見ても、イルミーの糸の働きを語らずにこの国がアメリカの参加に前向きになっている理由を説明出来ない。


つまりアメリカは世界各国に忍び込ませたイルミー細胞の働きによって、近年行き詰っているその巨大企業群の市場を、小国が保護育成してきた独自産業を食らう形で拡大しようとしているのである。


そしてこの巨大な経済連携が成立した暁には、各国の主権を完全に抹殺してイルミー細胞たちに社会権力の全てを握らせるためにTPP協定は活用されるのであり、だからこそそれらの者たちは提携成立に躍起なのである。<1556>

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